Macでいくつかの方法でホームページビルダー21を動かしてみる。
Amazonでかなり安く売っていたのでホームページビルダー21を購入しました。ただ問題はMacではホームページビルダーは動かないこと。いくつか対応する方法はありますが今回はCrossOver Macとリモートデスクトップを利用してみます。
目次
Amazonでホームページビルダー21を購入
ホームページビルダー21がAmazonでかなり安く売っているのを発見して購入。比べましたが公式サイトよりも安かったです。上位プランのバリューパックが費用対効果が一番高そうだったためバリューパック通常版を選択。定価19.332円のところ7,421円でした。
さらにレジにて1,000円OFFのクーポン付きこれで6,421円。あとは現在キャンペーン中(〜4/25購入まで)でキャンペーン申し込みで「もれなく全員に」1,000円分ギフトカードとの事。ですので実質で5,000円強という計算になります。定価の1/4ですので安いですね。
ホームページ・ビルダー21 ホームページ作成応援キャッシュバックキャンペーン | ジャストシステム
http://www.justsystems.com/jp/camp/hpb/21/supporter/
注意点はこれはパッケージ版の場合でダウンロード版はクーポンとキャンペーンの対象外ですので2,000円高くなってしまう点にご注意ください。
Macでホームページビルダーを動かす方法いくつか
Macのネイティブ環境にはホームページビルダーをインストールできませんが、いくつかの方法でMac環境でもホームページビルダーを利用可能です。
仮想Windows環境を利用する
ひとつ目は仮想Windows環境を利用する方法です。仮想環境構築ソフトとしてはMacではParallels Desktopがメジャーです。ただ競合ソフトのVMWare Fusionでも大丈夫です。
これはある意味確実な方法です。普通に動きます。Paralles Desktopを利用しMac内にWindowsの仮想環境を構築してそこにホームページビルダーをインストールする方法です。仮想環境とはいえ通常のWindowsと同様ですから問題なく動きます。
ただ問題はMacの中でWindowsを動かす形ですからスペックが相当必要な事です。実際動作の重さはあまり感じないかも知れませんがCPU負荷は上がりっぱなしになったりします。
ですから確実簡単ではありますが常にWindows環境を起動させて常駐させるのは経験上難しいです。Macで通常通り作業をしながらWindowsでも作業するには結構厳しいです。そうなると使いたい時に使えないという事になってしまいます。Windowsアプリの利用頻度はどうしても下がります。
こちらの方法は負荷を考えると必要な時にParallelsを起動しその中のホームページビルダーを使う形になるかと思います。
bootcamp
Parallelsに似た方法にbootcampがあります。これは完全にMacとWindowsを切り替えて使う方法で同時には利用できません。切り替えには再起動が必要です。bootcampはMacBookなどMacのマシンを使いたいけれどOSはWindowsを使いたいという人限定かと思います。
Mac環境を普段使いする人にはあまり向きませんし、Windowsへの切り替えが大変な事を考えるとParallels Desktopの仮想環境より利用頻度が下がってしまう可能性が高いです。
リモートデスクトップを利用する
結構オススメの方法としてリモートデスクトップを利用する方法があります。仕組みとしてはリモートのWindowsマシンに繋ぐ方法です。こちらはMacに仮想環境の様な切り替えは不要ですしまたMacへの負荷も低いです。
こちらはWindowsマシンを外部から操作する方法です。Macには画面(RDPであれば音声なども)を転送するだけです。MacでWindowsやホームページビルダーが動くわけではありませんのでMacのスペックはあまり関係ないですし負荷も低めです。
ただネックは外部のWindowsマシンが必要なことです。方法としては社内/自宅内にもう一台Windowsマシンを用意する、もしくはWindowsVPSを利用する方法です。WindowsVPSは外出先からの利用などに置いても便利なことが多いですが月額料金が必要です。
リモートデスクトップのソフト、プロトコルは基本的にはRDPで良いと思いますが、RDPサーバーはWindows Home Editionには非搭載です(一応裏ワザはあります)。ですのでWindows Home Editionの場合はVNCを利用することで同様に利用可能です。
リモートデスクトップ用マシンのオススメ
簡単にやるならもう一台Windowsマシンを追加する方法で1万円程度の中古PCを用意すれば十分です。僕もいくつかの用途でWindowsが必要なので中古のWindowマシンでリモートデスクトップをMacから利用しています。
家庭内などでリモートデスクトップを利用する際のネックは電気代です。
リモートデスクトップ用PCの選び方のポイントはこちらの記事をご覧ください。
CrossOver Macを利用する
Wineというオープンソースプロジェクトがあります。これはUnix系OSでWindowsアプリをWindowsOS無しでネイティブに動かそうとするプロジェクトです。プロジェクト開始からは既に20年以上が経過しており現在ではかなり多くのWindowsアプリをUnix系OSで動作させることができます。
MacもベースはUnix系のOSですのでこのWineプロジェクトの恩恵に預かることができます。Wine自体はオープンソースなのでソースコードも公開されており無料ですが、Macでは無料、有料双方でアプリが提供されています。またソースコードをコンパイルして利用することもできます。
無料で代表的なアプリとしては以下の様なものがあります。
また有償ソフトとしては、CodeWeavers社のCrossOver Macがあります。
基本的にどちらもWineなのですが、有償のCrossOverはサポートがあり、サポートアプリのインストール方法が解説されていたりします。またバージョンアップも行われますので最新バージョンのWineを利用できます。これにより対応アプリが増える形です。
ただしCrossOver Macはかつては日本ではNetJapanが販売代理店だったのですが現在は契約終了に伴い販売が終了しています。ですので英語サイトですがCodeWeaver社から入手する形になります。なおCrossOverのアプリ自体は日本語化されています。
CrossOverの最新版は2017年1月現在でVer.16です。AmazonでもCrossOverは販売されていたりしますが相当古いバージョンですのでオススメしません。在庫処理と思われます。
今回はリモートデスクトップとCrossOverで
今回はリモートデスクトップとCrossOverでホームページビルダー21の動作を試してみます。CrossOverは以前バンドルで手に入れていたのでラッキーでした。
複数台マシンでのホームページビルダーの利用可否
公式サイトにFAQがあります。
同時使用は不可ですが、インストール自体は3代までのマシンに可能とのことです。
[050840]複数のパソコンにインストールして使用できるか
http://support.justsystems.com/faq/1032/app/servlet/qadoc?QID=050840
ホームページ・ビルダー21は、一人のお客様が同時に製品を使用しないという条件の場合、その人だけが使用するコンピューター3台までインストールすることができます。ただしビジネスパックに含まれるSEO Composer、Sitemap Creatorを導入できるコンピューター数は、1台までです。
CrossOver Macでホームページビルダー21を利用する
インストール方法参考
NetJapanでホームページビルダー17のバージョンですが、CrossOverでのインストール方法が解説されていますのでそちらの記事を参考にします。
CrossOver Macで使うWindowsアプリケーション - ホームページ・ビルダー17をインストールする - Mac活用コラム / NetJapan
https://www.netjapan.co.jp/r/mac_column/com_s/hp_builder/
インストール
インストール概要
実際にインストールしてみました。NetJapanの記事の手順でいけるかと思ったのですが、現在はまだホームページビルダー21はサポートアプリケーションではなかったようです。その為未登録アプリケーションのインストール手順で行います。
これは間違えました。未登録アプリケーションでもインストールは概ね正常に完了しホームページビルダーも動作するのですが、実は完璧な状態ではなくイメージデザイナーが動かないなどの問題が発生します。当初この問題もサポートアプリケーションでない為に起こっていると思いました。
おそらく何らかのランタイムを追加で入れれば動くだろうと推測し動作条件などを改めて確認していたのですがここで気づきました。「あれ?もしかしてCrossOverで古いバージョンのホームページビルダーを選択して進めればいけるのか?」と。
バージョンが違うので進めない可能性もありましたが、もし進めることができれば必要なランタイムも自動で入るだろうと睨んだのですがこれが正解でした。この後解説しますが「ホームページビルダー19」を選択することで正常動作を確認できました。
インストール手順詳細
MacにホームページビルダーのDVDを入れるとCrossOverが自動的にインストーラーを検出します。ただしサポートアプリケーションではないので下記のような画面になります。
「インストール」ボタンをクリックします。
検索欄に「ホームページ」と入力しホームページビルダーを探します。表示された一覧から「JustSystems ホームページ・ビルダー1 9」を選択します。「継続」をクリックします。
NG手順も紹介しておきます。
このように検索欄に任意の名称を入れて未登録アプリケーションの形で進めてしまうとホームページビルダーに必要なランタイムが入らずインストールはできますが色々と動作に問題が発生してしまいます。
デフォルト値でそのまま「継続」を押します。
自動的に互換性のあるボトルとして「新規 Windows Vista ボトル」が選択されます。こちらは変更しないで下さい。ボトル名の方は任意で構いません変更可能です。最後の数字を19から21に変更してあります。「継続」をクリックします。
この様な画面が表示されます。「CrossOver は追加の依存ファイルをインストールします」というのがミソです。「インストール」をクリックします。
ちなみに上記画面で「インストールオプションを変更」を押すと下の画面になります。
ホームページビルダーの他にFlashなども表示されています。要はこれらも一緒に入れないとホームページビルダーが正常に動かないという事です。
先の画面でインストールを進めるとまずFlashのインストーラーが表示されます。
同意にチェックを入れてインストールします。問題なく完了します。
ホームページビルダーのインストール画面が表示されました。「....のインストール」を押して継続します。
「同意する」を選択。
紙に書かれていたシリアルナンバーとオンライン登録キーを入れて「次へ」をクリック。
デフォルト値でそのまま「次へ」をクリック。
「インストール開始」をクリックします。
インストールが開始されました。
2GB以上のデータをインストールしますので時間がかかります。後から気づきましたが一旦ウイルスチェックのソフトを一時停止した方が良いです。ウイルスチェックでCPU負荷があがり時間も余計にかかりました。
時間はかかりましたがホームページビルダー21のインストールは無事完了です。ただし下記のようにCrossOver側ではエラーメッセージが表示されます。
致命的なエラーではないので「この手順をスキップします」を選択します。「インストールをキャンセル」を選んでしまうと途中で終了してしまいますのでご注意ください。また「再試行」を選んだ場合同じエラーになります。
インストールが完了します。ログでインストールの詳細も確認可能です。「完了」を押して終了です。CrossOverにホームページビルダーの起動アイコンが色々と作成されました。
作成されたホームページビルダーのショートカットです。
ホームページビルダー21クラシックを起動してみました。問題なく起動しました。メニューバーの左上を見てもらえばわかりますが林檎のアイコンがあります。Mac内でホームページビルダーが動いているのが確認できます。動作も基本的には問題ない模様です。
ホームページビルダー21SPを起動しました。こちらも問題なく起動しました。動作も基本的には問題ない模様です。
イメージデザイナーを起動しました。
間違った手順の時は上手く動かなかったのですが動作も問題ない模様です。
同様にウェブアートデザイナーを起動しました。問題なしです。
以上でインストールは完了です。
その後の追記
その後色々動かしてみるとやはり幾つかエラーが出る模様。サイトを作れないレベルではないのですが細かい部分でエラーが出て不安定なので今のところあまりオススメはできませんね。正式対応されてどうかという感じでしょうか。あと全く動かないものとしてオンラインアップデートがありました。というわけでMacでホームページビルダーを利用する場合、基本的にはリモートデスクトップでの利用がお勧めになります。
リモートデスクトップでホームページビルダー21を利用する
動作確認
インストール方法は重複しますので記載しませんが問題なくインストールは完了しています。また動作もリモートデスクトップですので気持ち表示の遅延があるくらいで動作自体は全く問題ありません。